「人の部屋に勝手に入るのはもう何も言いませんが、大声で恥ずかしいことを言わないでください」
「恥ずかしいのならいっそ、俺が近所の奴らを」
「安直すぎる頭に、また本をくらいたいんですか。栞はともかく、写真はやめてください」
「ミナナは俺の体、好きだろう?」
「好きじゃ」
「『ベッドがいいです』って、この前も、いたいいたい」
「いっそ、その口を縫い付けますか。第一、一人で何を騒いでいるんです」
「ああ、そうそう。ここに、害悪が……あれ」
「とうとう幻覚を見るようになりましたか」
「ミナナと会えない時にしか見ないよ。寂しくて、いつもミナナを抱いているんだ」
「もういいです……」


