うらばなし



――クロスの部屋。


ぜえぜえ。お玉片手の睨み付けは怖いよ、ロード。


「逃げ込んだ先がクロスの部屋とは、何だか出来すぎていますねぇ」


そういう姫が、私めの真後ろにいるのも何かの陰謀を感じます……。


まあ、ともかくも、クロスの部屋。造りはロードの部屋と変わりないですが……意外だ、ちらかっていない。


「もともと、『クロスの私物』は少ないですからねぇ」


物がなければ、こざっぱりしているのは当たり前ですか。さてさて。


「いきなりベッドの下を、ごそごそしますか」


ふふ、男性の部屋ならばベッドの下。女性の部屋ならば引き出しの一番下。探すにはまず、ここからでしょう!


「手慣れてますねぇ」


お、ありましたよ。ピー本を収納していそうな箱……あり?随分大きいな。


「……」


やけに重いし、それにかすかだけど鉄の……。


「戻しておきましょう。クロスの“かつての信念”なのですから」


姫……。
ですが、読者様は『何だろう』と思ってますから、開け――


「察してくださいね」


※姫権限により、強制終了。