「何でぇ?」 悠真には、今会いたくないのに…。 「悠真くんのお母さんと、クッキー焼くって約束したのよ」 「じゃあ、お母さんが持って行けばいいじゃん」 そのまま、お母さんを通り過ぎて二階に上がろうとした時、腕を掴まれた。 「悠真くんのお母さん、仕事で遅くなるみたいなの。だから、届けるだけ届けて」 そう言って、無理矢理私に手渡すと、台所へ走って行った。 もう~。 嫌だなぁ。