私、亮の何が好きだったんだろう。

 ダメダメ。
 そんなこと考えてたらまた涙があふれちゃうよ。
 こんなこと考えるのやめよう。

 でも、亮に告白してよかった。
 これでスッキリした。

 そういえば、もう少しで卒業だ。
 もう少しで中学生か。なんか実感ないなぁ。

 亮と同じクラスになるのかな?

 ついついそんなことを考えてしまう私。
 
 しばらくは、まだ亮のこと好きでいるかもしれない。
 もう少しだけ。もう少しだけでいいから、好きでいさせてね、亮。

 私は亮に恋をして、よかったよ。
 いろんなことが分かった。
 本気で人を好きになる気持ち、ふられた時の悲しさ、恋の楽しさ。
 私は、亮からいろんなことを学んだ。
 亮は、私に告白されて、嬉しかった?
 
 
 私が亮に告ってふられたっていう噂が、学年中に広まった。
 知らない人はいないっていうぐらいに。

 今日の帰り道、同じ登校班で同じ学年の岸本直希に聞かれた。
「亮に告ったんでしょ?」
 やっぱり知ってるんだ。
「……うん」
 だから何なの?別にいいじゃん。
「へぇ~」
 え?