2時間半くらい走ると、風景がガラッと変わった。 国道を海と山が挟んでいる。 「いいのかなぁ…ここで合ってるの?」 地図通りに進むと、やっと市街地に入った。 時々車を止めて場所を確認したり、歩いてる人に訊ねたりして、何とか智治が住んでた場所の近くまで来た。 「次の交差点を左に行って、2本目を右に…」 教えてもらった通り進むと、智治の家があったと思われる空き地があった。 「ここなんだ…」 胸が苦しくなった。