「ふーみん…明日の朝日を拝めない物と思いなさい。」

そう言われて湯川君はチョークスリーパーを掛けられた。

「うぉ~、苦しいぞ~♪お助け~♪」

全然苦しそうでは無かった。

それもその筈…

みーちゃんが口を開いた。

「ねぇ、ふーみん…。」

「何だ?」

「紗冬美のチョークがそんなに苦しかった?」

そう、今のは全て紗冬美ちゃんの物真似だったからだ。

「いや全然。むしろ気持ちよかったくらい。紗冬美のはお前と違って後頭部に二つの大きな緩衝剤があるからな。」

湯川君はそう言って後頭部を愛しむように撫でた。

クールな紗冬美もそれには恥ずかしさを隠せないようだった。

「湯川君が真似してくれって言うからやったのに、そうな事考えていたのね。」

紗冬美は胸元を隠す仕草をしながら小さな文句ををたれる。

「男の性ってやつだ。なっ、和樹。」

そう言って私の隣にいた気姿月君に言葉をかけた。