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先生が連れて来てくれたのは、ピアノの演奏が聴けるオシャレなバー。
真っ暗な店の中、2人でカウンターの席に並んで座る。
しばらくの間はアルコールを飲みながら、佐野先生と話をして、ピアノの演奏を楽しんでいたんだけど……。
今はピアノの演奏のことなんて忘れちゃってる。
「古賀先生、ちょっとピッチ早くない?」
「だ、だい…大丈夫です」
もともと、そんなにアルコールが強い方じゃないあたし。
それなのに頭に思い出したくない…アイツの顔が何度も浮かんでくるから、甘いフルーツのカクテルを次々と頼んで飲んでしまっていた。
「ゴホ…ゴホ…ッ」
「ホントに大丈夫?」
それからすぐに視点が定まらなくて、まるで空を飛んでるみたいに体がふわふわと揺れはじめた。

![スウィートレッスン[おまけ]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.763/img/book/genre1.png)
