俺様生徒の甘いくちづけ


きっと、あそこにやってくるはず。



あたしだけのヒミツの場所に──・・・



急いで職員室から出て、昼休みになって賑やかになった廊下を一心不乱に走った。



───ガラッ



「あっ」


やっぱり、ここにいた。


昨日、看病してくれた五十嵐くんに『ありがとう』ってどうしても伝えたくて……。


「五十嵐くん…」


机に片腕をダランと伸ばして伏せている姿に近づくと



「えっ?もしかして…」


「スー…スー…」


なんだか幸せそうな寝息が聞こえてきた。