めちゃくちゃなことを言いながら、時々…真面目な顔をしてあたしのことを見つめる。


「あたしのこと、ただの興味本位でからかってるんならやめてくれない?」


五十嵐くんから視線を逸らして言った。


「アホか!そんなんじゃねえよ!!美桜だからキョーミがあんだろ」


「バスの中でヘンなこと言わないでよ!もし誰かに聞かれたら…」


「見てみろよ。オレらの他には高校のヤツらいねーし!」


そう言われて周りを見てみると、まだ時間がたっぷりあるせいか生徒の姿は見えない。


すると、いきなり五十嵐くんの顔がゆっくりこっちに近づいてくる。




「冗談じゃねえから、早くオレのモンになれって……」




突然、耳元で甘く囁かれた。