………恋とかでも…叶えてくれる…? 「なんでも良いんだよ、願う内容は」 まるでわたしの思考を見透かしたように、妃ちゃんは小さく笑った。 その大きな双眸は、確かにわたしを見ている。 …やっぱり隠しきれてない、よね。 「だから今日、皆でお願い事しよ」 無表情のまま妃ちゃんは言うと、ささっと桜の形をしたメモを配り始めた。 淡いピンク色の和紙で、触り心地がとっても良い。