春は来ないと、彼が言った。



言いたい言葉がありすぎて、呂律がうまく回らない。


それに、もう友達じゃないかもしれない。

あの日に生まれた大きな綻びは、なにひとつ修復できてない。

恢は優しいからただ約束を守ってくれただけなのかもしれない。

だから、もう恢にとっては違うかもしれないけど。


わたしはずっと、ずっと、




「…………ありがとうっ…」




…ああ、だめだ。

恢の前では泣かないって決めてたのに。