春は来ないと、彼が言った。



…恢はずっと、この約束を覚えててくれたの?

だから春になってすぐに、わたしを迎えに来てくれたの…?


胸の中心がじんわりと暖かくなる。


この約束のお陰で、今朝の恢の行動が全て説明できる気がした。

そっか、そうだったんだ。



―――でも。



「…桜、咲いてないね」

「…桜、咲いてないな」



あ、はもった。