*****



チュン、チュン…


雀かなにかの鳴き声が、目覚まし時計の代わりにわたしを起こした。

小躍りでもしているかのように、鳥のさえずりは弾んだ音色を奏でている。


それが無性にわたしを苛つかせた。



「………鳥も喜ぶのかなぁ…」



目を開けなくてもわかった、とは大袈裟だけど。

それでも微かに、違う匂いがしたから。