塩を塗りたくられるより、ずっと痛い。 まるで、ぐじゅぐじゅと抉られているようで。 「……泣か…ない、よぉっ…」 あくまでもわたしから話し出すように仕向けるなんてずるい。 決して無理強いはしないところがずるい。 ずるい。 ずるい。 でも、それに縋ってるわたしが確かにいる。 優しい睦くんを利用してるんだよね。 そんなわたしが一番ずるい。 ずるくて、みにくい。