「乗りなよっ
ミッキー!」



「いらんわっ」



いつものノリ。



それが嬉しくて、私は少しはにかんだ。

「朝目覚めたら、
早起きしたことに気付いてね!

遠回りしてたらミッキーの家に着いたというわけさっ」



妖精は朝からテンションが高い。



「そうなん?
…って、あんたうちの家知ってたっけ?」



いまさら疑問に思った。




「『桜井』って苗字の家だったからもしやと思ってね!」



「それだけでかよ!」




それでも、
嬉しい。



妖精に気付かれない様に、
火照った顔を隠した。







「あ、
それとミッキー。

キミ、文化祭実行委員だから」




「……は?」




何それ?
どうゆう事?




「人が足りないらしいから、
僕から言っておいたよ!」



「勝手に決めんな!
このハゲ―――!!!」



私は妖精にアッパーを繰り出し、
スタスタと歩いて行った。