「でも、そんなんじゃダーリンは出来ないと思うよ!」



うるさいねん!このハゲ妖精!!



私は鞄からポケットティッシュを出し、
ブーっと鼻をかんだ。

「はい」


私は鼻をかんだ後のティッシュを妖精に渡した。



「いらないよ!」



妖精は私の手を払いのけた。



「それよりも、
明日、ライブじゃないのかい?時間とか待ち合わせ場所とかの打ち合わせはしなくていいのかい?」



はあ…そうですね。



「じゃあ六時に僕の家の前でね!」



何を言いだすんだコイツは!



「はあ?アンタの家なんか知らんわ!!」



無神経にも程がある。
最近越して来たばっかりなのに、こんな変人な奴の家なんか分かってたまるか!!



「じゃあ、今日案内するよ。」


「意味分からん!」


東京の待ち合わせ場所の名所って言ったらハチ公前やろ?
いや、実際どうなんか知らんけど。



「ブラザーに会えるかも知れないよ」

「行く」



即答。
なんて単純な女だ…。




こうして放課後、
私は妖精の家に行く事になった…。