「美希!
やっと会えた!」



げ……。



長谷川は姿を現した。
懐かしい感じは全然しない。


懐かしいというより、
完全に忘れていたから。


「久し振りやけど、
元気にしてた?」


「あー…うん。
まあ…。」


最後に会ったのが、
駅のホームやもんなあ…。


しかも、
コイツの告白をスルーして…。



「大丈夫!
あの時の事は忘れて!

いや、忘れんといて!」



…どっちやねん。



「ん?
なんなんだい?

誰?この人。」



妖精は珍しいものを見るように、
長谷川を見る。



「あ、
幼馴染の長谷川…」



妖精は『ふーん』と頷いて、
そっぽを向いた。


「はじめまして、よろしくー。
美希の事追っかけてきてん!」



………は!?


なななななな何言い出すんや、
コイツは…。



「え、キミ…
ミッキーが好きなの?」



妖精はまた、
長谷川の方を向いた。



「そやで。」



妖精は、
長谷川を睨んでいた。