「亜美、やりたい事とか行きたいとこはないか?」 「うん。もう制覇したって感じ」 「そうか」 微笑みながら私の頭にポンと手をのせてもらえるのも後一週間… 本当は一つだけしてないことがあるんだ。 いつの日か約束をした…雪の中を伸也さんと手を繋いで歩くこと。 この約束は果たされないまま別れようと思う。 約束が守られていないままなら、またいつか伸也さんに会えるような気がするから。 私の最後の悪あがき。