「あれ、美優ちゃん。勉強熱心じゃん!」
周りの友達と、ワイワイ話していた颯太くんが輪を離れて、私の方へやってきた。
「うん。今日、予備校でやる数学のところ難しそうだから…」
「だよなー俺も苦戦した!昨日家である程度やってきたし、教えようか?」
ニコっと爽やかな笑顔で、颯太くんは鞄の中からテキストを取り出し、前の席へ座る。
「ええ、いいよ。大丈夫大丈夫!友達と話してたのに、なんかごめん」
こないだも教えてくれたのに、これ以上迷惑かけられないよ…。
気にかけてくれるのはすごく嬉しい。
だけど、なんか颯太くんの友達の目が怖いし。
「んなこと気にすんなって!あいつら、俺いなくてもヘーキだし。な?」
颯太くんは男の子と女の子の集団に目をやると、その子達が『別にいいぜ~!』『ラブラブしてろよ!』とか言う声が聞こえてきた。
うう。
なんか恥ずかしい…。

