式場まで連れて行ってくれるってことだよね?
自分にとって都合の良い解釈にしちゃってるけど。
多分当たってる…よね。
「ありがとうございます」
駆け足で私は遼さんの隣を歩く。
「……ま、僕一応生徒会長ですので。
お仕事です」
遼さんが生徒会長なんて、ピッタリだよ。
でも、生徒会長にそんな仕事があるなんて初めて聞いたよ?
「それでも…嬉しいです!」
ニヤニヤしている私を見て、
遼さんはため息をつく。
「…その、自意識過剰なところ、何とかなりませんかね」
そういう嫌味だって、今は聞き流せちゃうんだ。
だってね、
高瀬さんの言うとおり。
翔くんも遼さんも、
優しい。
口ではああ言うけど、
行動が優しいんだもん。
今だって
迷った私を助けてくれた。
口では嫌味しか言わないけど。

