「あー
すっごく美味しかったあっ」
コース料理なんて、
初めてだったけど……
どれもこれも美味しくて顔がニヤけちゃった♪
「ホント、食べてる時幸せそうな顔してるよなーっ。
美優ちゃん」
「あ…えへへ」
食い意地はってるとか思われちゃったかな(涙)
「俺はさ、美優ちゃんのそういうとこ、イイと思う!
俺は――
そういう美優ちゃん好きだな――」
え――?
颯太くんの顔はとても真剣な目で、
冗談を言っているようには思えなくて。
「俺、
もっと美優ちゃんのこと知りたいんだ――」
そう言われた瞬間、
顔が熱くなるのが自分でも分かった。
「そ、そうた…くん?」
心臓がうるさいぐらいドキドキする。
――いつもの颯太くんじゃない。
「あははっ。
真っ赤になっちゃって可愛いな」
恥ずかしくて俯く私の頬を、
颯太くんはそっと撫でた。
「え……」
ビックリして、思わず呆けた声を出した。
「ほっぺ、熱いな!…やっぱ美優ちゃん可愛い」
見慣れた笑顔。いつもの調子で颯太くんは笑った。
だけど私は普通の状態なんかに戻れるはずもなく、
颯太くんに触れられた頬がまだずっと熱かった――。

