時計を見ると、
テストまであと数分程度だった。
時間があまりない。
急がなきゃ――
廊下を走っていると、
ドンっ!!
鈍い音がして、
誰かとぶつかってしまった。
「ごっごめんなさい……」
時計見ながら走ってたから、
前見てなかったよー!
もう、私のバカ…。
「いや、大丈夫!!
立てる?」
暗い茶髪で、丸い目が印象的な男の子が、
笑いながら手を差し伸べてくれた。
「あ…ありがとう」
「いえいえっ。
きみ、可愛いね!名前はー!?」
「ふ…古川美優」
戸惑いながら、教えると、
彼は明るい笑顔を浮かべた。
「美優ちゃんか♪俺は、松井颯太!よろしく」
「うん……って!!
あーーーー!!!!!
テスト始まっちゃう」
時計を見ると
クラス分けテスト開始まであと2分だった。
「あー!!本当だ!!
俺もなんだよっ。テスト。
美優ちゃん、走ろうぜ!!」
「うんっっ」
のっけから遅刻なんてあり得ないよっ!!

