「じゃあな」 早川君は呆然とその場に立ち尽くすあたしに傘を押しつけた。 そして、バケツをひっくり返したように降り続ける雨を浴びながら走りだした。 「あっ……!!あの……――!!」 口からやっと声が出たと思った時には早川君はもう遠くにいて。 あたしは早川君が貸してくれたビニール傘の柄(え)をギュッと掴んだ。 それから、流星のことを知る度に好きの気持ちが大きくなっていった。 アミが流星の親友であるケント君と付き合うようになってから、アミずてに流星のことを知る機会も多くなった。