「あ、あの……あたし、ちょっと人違いしちゃったみたいで……」
「携帯拾ってやったのにずいぶんな言われようだな」
「えっと、いつもはちゃんと早川君って呼んでるんだけど……、ちょっとビックリしたっていうか、あの……その……」
うぅ……早川君、怒ってるよぉ。
鋭い瞳がそれを物語ってる。
だけど、目の前にいる早川君を意識しすぎて、自分が何を言っているのかもよく分からない状況。
頭の中がゴチャゴチャでわけが分からなくて。
あ~!!もう!!焦って早川君を呼び捨てにしちゃうなんて!!
絶対悪い印象持たれたよなぁ。
あたし、ホントバカだよぉ……。
「……ほ、本当にごめんなさい!!」
早川君が許してくれるとは思わないけど、今できるのはそれくらい。
あたしは腰を90度に折って、頭を下げた。



