「花音はまだ知らなくていい」 智也はニッと意味深な笑みを浮かべると、あたしの頭を優しく撫でた。 智也の撫で方は、ガシガシと撫でる流星とは違う。 一般的に考えたら智也の撫で方のほうが女の子は喜ぶはず。 だけど、あたしには流星の撫で方が一番心地よかった。 流星に頭を撫でられた時のことを思い出しただけで、今でも胸がキュンッと高鳴る。 呼吸が止まりそうになって息が出来なくなる。