残念そうな声をあげたヒロヤには、今の状況が全く分かっていないようだ。 「……――またな」 ヒロヤの妹の頭をポンッと叩いて席を立つと、花音もつられて立ち上がる。 「うん!お兄ちゃん、お姉ちゃんバイバイ!」 「流星、花音ちゃん、また明日学校でな~!!」 「あぁ」 「か、神崎君とモモちゃん……またね」 俺は花音の手をギュッと掴んで、店を出た。