私の頬には知らないうちに涙が伝っていて、 私はそのまま、2人とは逆の方に走って行った。 「………はぁ、はぁ」 着いた先は、屋上。 私はその場にヘナヘナと座り込み、 「…ぅっ」 頑張って声を押し殺しながら泣いた。 ―――タンタン 階段を上ってくる音が聞こえたから、私は急いで逃げようとした、が 遅かったみたいだ。 「いきなり逃げんなよな」 私は達也に後ろから抱きしめられていた。 「だっ……!だって」 「だって、じゃねぇよ」