「……………空が赤い」 気づけば日が暮れていた。茜色の空があたしを照らす。 そろそろ帰らないと…。 蓮さんが心配するもんね。 あたしは手に持っていたコスモスの花を墓石へ備えた。 「あたしね、今とてもお世話になってる人がいてね、恐い顔してて、朝寝坊するし寝起きが悪くて、心配性で…」 「酷い言いようだな…お前」 二人に話しかけてると、後ろから呆れたような声が聞こえた。 驚いて振り返るとそこには……