そろそろこのシーズンがやってきた。
みんなは盛り上がってる。
なんでそんなテンション高いの。
あたしの今の気分は腐ったチーズでも食べた気分。
はぁ―・・。
嫌だな。
だって、だってさ!
「俊ちゃん・・・」
隣にいたさゆりが呟く。
「いやだぁー!」
翔子は叫ぶ。
この二人はあたしの気持ちわかる!
あたしもうずうずしてきたから叫んでみた。
「しゅ、修学旅行なんて嫌いだぁー!」
そう。
そろそろ2年生の修学旅行がやってくる。
寂しい。
だって会えないんだよ!
三人してズーンとしてたら千可が肩を叩いてきた。
「だったら『先輩~寂しいよぉ~いかないでぇ~~~』って言っちゃえばいいじゃん」
「『言えるか!』」
三人してはもったから笑えた。
「千可は同じ学年だから羨ましいよ!」
「いいだろ~」
今のあたしの頭の中はc(`Д´と⌒c)つ彡 ヤダヤダこれしか浮かばない。
「さゆりは付き合ったばっかだしねー」
「うん・・」
付き合った・・?
「え?誰と誰が?」
「うちと俊ちゃん」
「・・・俊ちゃん?」
「俊介先輩。」
俊介先輩・・・俊介先輩・・・。
「もしかして智先輩のお友達!?」
「うん」
「まじでー!?てかいつから!?」
あたし聞いてないよ!
いつの間に付き合ってんの!?
「さえが合宿の時かな」
「まじですかー!?」
いいなーいいなー。
「あたしも頑張らなければ」
「頑張ってね!」
「ちなみにどっちから―・・」
「先輩!」
いいなぁ~いいなぁ~。
夢のような気分だろうね。
きっとあたしは「好きだ」なんて言われたら・・・
キュン死。
どうしよう!きっとものすごい勢いで鼻血出しちゃう。
まっ、その前に告白されることはない。

あたしは(´・ω・`)こんな顔して部活に行った。
そしたら先輩がこっちに向かってきて「元気ないなーどうした?」って聞いてくる。
優しいな先輩。
でも、あたし・・あなたのことで悩んでます。
言えません。
「な、なんでもないですよ!」
一応明るく笑顔で言ったつもりだった。
なのに―・・
「つくり笑いはいいから。言ってみ?」
なんで気付いちゃうのさ。
そんな顔されたら否定できない。