『……おい。』


「あ、あぁ、……有り難く貰っとく。」




さっきの不機嫌もどこへやら、
土方は無意識に頬を緩ませている。




しかし


「…この包みは嫌がらせか?」



そう。

贈り物に使った包みは、鬼柄。



『いや、沖田さんが、どうしても何か一つは鬼柄が良い、って喚くから。』


「………あんにゃろぉ。」



土方は包みをグシャッと握りつぶし、


(いつか殺す。)


と、誓った。





嬉しくもあり、複雑でもある

そんなある日の物語。






【END】