瑠偉は真っ赤にした顔を片手で隠す。


『だ、だから……、結局…その、……土方には、忘れてほしくなかったけど、……そんな思いはしてほしくなかったんだよ。』



言いながら、耳まで真っ赤にさせる。


原田は唖然とした。




と、そのとき


「林ー。」

と、瑠偉をよぶ声が聞こえ、足音が近づいてくる。



瑠偉は『やばっ。』と言って立ち上がり、声とは反対の方に走っていった。



瑠偉の姿が見えなくなった直後、声の主が姿を現した。



「おい原田。林を見なかったか?」


「土方さん……。」


「あ?なんだそのアホ面は。」


「アンタ……愛されてるな。」







―――瑠偉の気持ちを聞いた原田。

ちょっといい発見したな、と思った。




そんなある日の昼下がり。





*end*