「チッ。男ならみんな、そういう思考してんだよ」
「お前が男を語るな人外。キモイ本当に気持ち悪い」
「ひでえなオイ!」
私の顔で、
私の体で怒りを表現するトシ。
…私って、怒ったらこんな表情なのか。と、変に冷静になる。
なんとなく、目の前にある顔に、自分の顔を近づけて、
「お、おい。瑠偉…?」
「………」
「――いって!いひぇえなオイ!はひゃへっ!(いてぇなオイ!離せ!)」
ミョーン、と
頬を引っ張ってみた。
トシは私の腕を離そうと四苦八苦しているが
なんせ、トシは今は私の体。
女の力が男の力に適うはずがない。
「ふはっ!トシに力で勝てたのは初めてだな。優越感でいっぱいだ」
「…もひょにもほっひゃらおふぉえほへふぉ(元に戻ったら覚えとけよ)」
……。
そういや、いつ戻るんだ?
もうそろそろ夕方だ。
戻ってもいい頃だろう。
とかなんとか考えていると
一瞬、眩暈がして、目を瞑った。



