今日の学校の帰り道。

「今日ゲーセン行こうよ」
友人のまりが言う。
「オッケー!」
久々のゲーセンで燃えるあたし。


学校では禁止だがそんなの
あたしには関係ないもの。


この学校は釣れない奴がたくさん。
まりだけ。友人と思えるのは。


まあ、こんなあたしだから友達も
少ないわけ。


まりが遊べないなら誰とも遊べない。
友達いないし。
そこがコンプレックスでもあって、


何も取り柄がないあたしには両親も
心配ばかり。


「ただいま」
スクバを玄関に投げ、そのまま財布を
持ってチャリに乗る。


「ゆめ!」
ママがあたしを呼ぶ。
「何」

用事は特にない。
しかし、でかい声で叫ばれるとウザい。

「また、ゲーセン行くの?」
「他にどこ行くんだよ」

心配そうに見るママ。
それもまたウザいと思ってしまう。


「気をつけてね」

そんなママの言葉を無視して、
待ち合わせ場所へ向かった。