が、その手は稟の背後にいた

玲の手により阻止された。

「・・・生徒会長がこのような

行為をしてもいいのですか。

・・・後ろの取り巻きの生徒達も

大方、こいつらの権力が恐ろしくて

ついてる者が大半だろうが、

それではこの学園自体、

良いようには変わらぬ。」

玲が冷たい声で言い放った。

桜美組の後ろからざわめきが起こる。

玲は麗香の手を離し、

茫然としている麗香と桜美組に

目線を向けた。

「どのみち、今年の桜美組は

もうおわりです。

その事をお忘れなく。」

「・・・稟、いくぞ。」

まだ 言い足りなそうな稟の手を引き

玲はその場を去った。

呆然とした桜美組と生徒達を背にして・・・。

この頃の2人は知る由もなかった。

後にこの桜美組と

深く関わるという事を・・・。