凪さんはまたポケットに手を入れると、次は防犯ブザーが出てきた。
「なぜ持たれていないのですか。駄目ですよ」
「は、はい…」
「はい、では次です。催涙スプレーは持たれましたか?」
「持ってないです…」
「ピーッ」
また笛を鳴らされた。
次にポケットから出されたのは…赤いカード。
つまり、レッドカード。退場ってこと…。
「これは行かせられませんね…」
「えぇっ!?」
「…というのは半分冗談です。持って行ってくだされば許します」
そう言ってまたポケットに手を入れ、催涙スプレーを取り出した。
凪さんのポケットって四次元ポケットなの…?
私は素直に防犯ブザーと催涙スプレーを受け取り、鞄へとしまう。
も、もういいかな…大丈夫かな。
「それともう1つ」
「えっまだあるの!?」
凪さんは私に近づき、前髪に触れた。
何してるんだろう…。
じっとしていると、「出来ました」と私の目の前に鏡を出した。
鏡には可愛らしい髪留めが映っている。
「凪さんこれ…」
「私からのプレゼントです。今年はたくさんお世話になりましたから。やはり静音様に似合いますね」
「凪さんありがとう!嬉しい!」
「喜んでもらえて光栄です。では、柊也様とのデートを楽しんできてください」
「うっ…はい…」
デートではないんだけど…。
私も凪さんに何かプレゼントしよう。
そう思いながら、神社へと向かった。

