「あの、大丈夫ですか?お荷物、持ちましょうか?」
「え…?」
私の方を振り向いた女の人はマスクをしていて、おでこには冷却シートが貼られている。
そして、なんだか顔が少し赤い気もする。
「いやはや親切な人がいるもんだねぇ~でも大丈夫だよ。お姉さんは元気ーだからぁ…うおっとと!!」
転びそうになるお姉さん。
うん。大丈夫じゃないと思う。
恐らくだけど、熱あるよね。
私はお姉さんの左手から手提げ袋を取り、その空になった左手を自分の肩へと回した。
「どこまで行くんですか?一緒に行きます」
「うぅっ…!!こんないい子がいるなんて感動するなぁっ…!!ありがとうっ!!」
「いえいえ」
人混みを抜けるまで、とは思っていたけどこんな状態の人を放っておけるわけがない。
あとで公衆電話とかで連絡すればいいよね。

