柚希ちゃんが出て行って数分後、次は柊也がやって来た。
表情はとてもげんなりしている。
「どうしたの?柊也」
「…別に何も」
ソファに座ると、溜め息をつき寝転がる。
柊也は確か奏十と同じ5組だったはず。
5組はどこに行くんだったっけ。
「柊也は5組だよね?修学旅行どこだったっけ?」
「京都」
「柊也達も京都なんだ。私も京都だよ、組の中の班じゃないけど」
「あー…そ」
いつも素っ気ない返事だが、今日はいつも以上に素っ気ない返事だ。
というか最近は結構話すようになったような気がしていたけど…。
「そういやお前さ、悠と……いや。やっぱいいや」
「え。何?悠くん?」
「なんでもない」
そんな中途半端に話を切られたら気になる。
聞こうとした途端、バイブ音が聞こえた。
柊也はポケットから携帯を取り出し、数秒表示された文字を見ると、溜め息をつきながら携帯を耳にあてた。
「何?……何で?………は?おい…」
どうやら電話だったようだが、この口数でよく伝わったものだ。
柊也は立ち上がり、鞄を持つとそのままドアまで歩いた。
「嵐に呼び出されたから行ってくる。つかそのまま帰る」
そう言って私の返事は聞かず、出て行ってしまった。
やっぱり来た時の表情からして疲れているみたいだったから…まぁ今日は私1人でいいか。

