悠は早速『③』とメールを送る。
すると、またすぐに返事は来た。
『さっかーぶ』
「サッカー部?サッカー部の部室ってことですかね」
「行ってみるか」
サッカー部の部室は外の第三グラウンドの近くにある。
ただでさえこの広い月桜をまた移動していかなければいけないとなると、結構時間がかかる気がする。
あとどれくらい続くのかがわからない為、全員で動いて行くのは効率が悪い。
「なぁ、二手に分かれた方がいいんじゃないか?」
「二手に?」
「問題は電話で聞いて、近くにいた方が次の場所に向かった方がいいだろ。制限時間だってあるし」
「確かにな」
「その案はいいと思うんですけど、迷わないですかね?仁先輩がいるから今は迷わずに理科室まですぐに来れましたけど…。ちなみに俺はあまり自信ないですよ」
その欠点があった。
仁は学園内を全部覚えているからいいが、正直俺はあまり行かない場所は覚えていない。わからない。
悠もあまりわからないみたいだし。
一といつきに関してはつい最近、転入してきたばかりだ。わからなくて当然だ。
「それにマスターキーだって1つしかありませんし…」
鍵の存在も忘れてたな…。
「てことは、この手は駄目か」
「どうしてですか?俺はいいと思いますよ。生徒会長さんは覚えていらっしゃるんでしょう?」
「あぁ」
「それでは、生徒会長さんと一ノ瀬さんと白木さん。そして俺と若とで二手に分かれましょう」
なぜか一番わからなさそうな2人がペア。
せめて俺か悠が一緒にいた方がいい気がするが。
「いつき先輩と一先輩のペアって大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。若は覚えていないでしょうけど、俺は覚えていますから。安心してください」
「えっ!?いつき先輩覚えてるんですか!?」
「えぇ、はい。城に比べれば狭くて覚えやすかったですが?」
「おい、いつき。俺様のことをバカにしたな?俺様だって覚えてるぞ。新しいとこに来たら覚えるのは常識だ」
「あー…若はゲーム脳でしたね。マップ覚えるの得意でしたね」
まさか2人とも覚えていたとは。
約1年半いる俺と1週間も経たない内に覚えた2人…なんとも言えない。

