普段は生徒手帳に挟んでいるカード。
氏名、学年・組、顔写真などが載っている所謂、学生証明書カードだ。
そのカードにチップが埋め込まれており、職員室のドアのそばにある機械にかざすとドアが開くらしい。
勿論、生徒会長のカードにのみ埋め込まれているものだ。
他の生徒のカードをかざしても、開かない。
「このインターホンみたいな機械ずっと気になってたんですよね。まさかそんなことができるやつだったなんて」
「先生達の持ってるカードでもできるぞ」
「日本の学校のシステムは凄いですね…興味深い」
職員室に着き、まじまじとその機械を見る悠といつき。
一はようやく復活していた。
「なんで入らねーんだ?これで開くんだろ?」
「1つ問題があるんだよ」
「ほー。問題とは?」
難しい顔をしていた理由は1つ問題があるからだったようだ。
その問題というのは、この機械にカードをかざし、ドアを開けた場合…
日付と時間の記録、そしてカードの持ち主の名前が記録される。
つまり、こんな夜中に学校にいたことがバレてしまう。
しかも生徒会長となれば、色々と問題になるだろう。
「って言っても入らねぇことには進まないよな」
「大丈夫なのか?仁」
「こんな状況だからな、仕方ねぇ。言い訳くらい考えるわ」
「俺も一緒に考えますよ。柊也先輩も考えてくださいよ」
「………」
夜中に来ていた理由の言い訳なんてそう簡単に思いつかない。
「おっしゃ。俺様も考えてやる。任せとけ」
「俺はいい理由を考えましたよ。若に盗まれて、職員室に入ったのは若。実際に悪いのは全部若というのは如何でしょうか?」
「おぉっ!なんつーいい理由だってなんでやねーん」
「若、中々キレの良いツッコミになってきましたね」
「いつきこそナイスなボケだ」
「「はははは」」
この2人組は駄目だ。あてにならない。

