時刻は午前2時となった。
手紙に書かれていた時間だ。
すると、ちょうど仁から電話が掛ってきた。
『待たせたな。今から降りるから準備しとけ』
「わかった」
暫くすると、仁が出てくる。
そして警備員のいる小屋へと向かった。
仁は小屋の窓の前に立ち、警備員と重なる。
手を背中に回すと、合図がきた。
「よし。さっさと入りましょう」
「行くか」
「若、こけないでくださいね」
「そーいうフラグを立てるのやめろ…」
少し姿勢を低くし、校内へと走る。
無事、下駄箱の場所まで着き、そっと仁の様子を窺った。
『お。資料はあったかい?』
『はい。これで明日の会議も……あ』
『どうしたんだい?』
『…違う資料を持ってきてしまっていました。僕ってば…これじゃ駄目ですね……』
『はははっ。間くんでもそういうことがあるんだねぇ。気にする事はないさ、人間誰しもそういうことはある』
『すみません。もう一度取りに行って来てもいいでしょうか?』
『構わん構わん。ゆっくりで大丈夫だから、気をつけてね』
『有難うございます』
仁は一礼すると、此方へと向かってくる
「はぁ…さすがに警備員のおっちゃんに嘘つくのは良心が痛むわー」
「仁先輩に良心なんてあるんですか?」
「なんだと悠」
「痛い痛い!冗談ですってー…ってん?なんか微かに音が聞こえません?」
「本当だな。さっき降りて来る時もしてたが、気のせいかと思ってた」
耳を澄ますと、微かになにかのメロディーが聞こえてくる。

