緊迫感が漂う中、ピンポーンと呼び出し音のチャイムがなる。
「お呼びでしょうか?」
「ポテト1つと…一さんはなんでしたっけ」
「これがいい」
「えーとこのパフェ1つお願いします」
「はい。フライドポテトをお1つと超メガモリビックパフェをお1つですね。少々お待ちくださいませー」
「「「「「え」」」」」
咲ちゃん、蓮くん、絢歩さん、斗真くん。
そして私の声がハモると同時に先程の緊迫感はなくなった。
『超メガモリビックパフェ』…それはこのファミレスの有名なメニュー。
東側に住んでいる人なら誰もが知っている。
名前の通り、超メガモリのビックなパフェなのだ。
テレビで見る大食いの人も食べ切れていないパフェ。
それを頼んだのは一くん。
「なんだ、どうした?」
当の本人は知らない為、首を傾げている。
量も量だが、値段も中々に高い。
食べ切れれば無料になるのだが、多分ここにいる全員でも無理がありそう。
「ちょっと響!なんでいっきー止めなかったの!?知ってるでしょ!?」
「いや、食いたいって言ってたし。それに今日は絢歩の奢りだし」
「あ!響!お前それを狙いやがったな!?」
親指と人差し指で円を作りにやりとしている。
この注文のおかげで喧嘩が始まることはなく良かったけど…
この後はまた新たな闘いが始まる。
超メガモリビックパフェとの闘いが。
「つーか、ここにいる奴大体知り合いなんだな」
その響くんの一言に皆、顔を見合わせる。
ここにいる皆は何かしらの繋がりがあった。
直接的であったり、間接的であったりと…
そして皆は同じ言葉を口にした。
「世間って狭い」と。

