鞄から携帯を取り出し、見てみると、12件もメールが来ていた。
全て咲也から。
始めらへんのメールは、20分程度置きだが、だんだんとその時間は縮まり、最後らへんのメールに関しては3分置きだ。
もう少し待てないのか。
「まだ?」「返事ちょうだい」「ねぇ柊也無視なの?」
と始めのメールを見ないと用件がわからない。
「…あ。これか。忘れてた」
「何?何か忘れてたの?」
「あぁ。先に帰るな」
「え、うん。お疲れ様」
「またねぇ柊也~♪」
何を忘れていたのかがわかった。
今日の夜19時から親父が生放送で出るらしい。
その録画を咲也に頼まれていたのだが、すっかり忘れていた。
大事だったようで、そうでもない、っていうのは確かにあっていたが。
とりあえず急いで帰って録画しとかねぇと咲也ともれなく親父もうるさいだろう。
今は18時20分頃。少し速めに歩けば間に合いそうだ。
「急ぐか」
俺は足早に家へと向かった。

