後から降りて来た男はお辞儀をし、自己紹介を始めた。
「どうも初めまして。俺は如月いつきと申します。そしてこの転がってるバ…男は如月一王子です」
「「「「え」」」」
「どうかされました?」
全員の声が揃う。
転がってるコイツが王子なのか…?
ありえねぇ。
王子と言われた男、一は足をさすりながら立ち上がろうとしていた。
「お、おい…いつき……俺様のことは王子じゃなく若と呼べと言っただろう……痛い…」
「あーそうでしたねバカ。あ間違えた若」
つーか本当にどこかの国の王子と側近なのか?
普通に日本語喋ってるし。イントネーションもおかしくない。
まぁ外見は違うけど。
「えっと、初めまして。私はあさ」
「ユーキ!?」
「へっ!?」
「いつき!!ユーキだ!!ユーキがいる!!俺様の嫁が!!」
「いや若。2次元の人間が3次元にいるわけないでしょ。目を覚ましてくださいっていうか頭大丈夫ですか」
「よく見ろ!!すっげー似てるって!!」
一は静音の肩をがっと掴み、いつきに誰かに似ていると訴えている。
2人して静音をガン見。
「確かに…似てますけど」
「だろ!?日本に来て早々こんな運命が訪れるとは…俺様、今死んでもいい…!」
「では死にますか?」
「冗談に決まってるだろ」
勝手に盛り上がる2人に対し、案の定なにも言えないまま困惑している様子。
これは助けてやるべきか。
「…おいお前。王子だかなんだか知らねぇけどコイツから離れろよ」
「そうです!急展開すぎてぼーっとしちゃってましたが、とりあえず先輩から離れてください!先輩が困ってるじゃないですか」
「え?あ、あぁわりー」
宮井は静音の前に立ち、ムッとした表情だ。
それを見たのか一もすぐに離れた。

