暫くするとドアが開き、仁だけが出てきた。
「後は学校案内頼んだぞー」と先程落ち込んでいたのとは一転、清々しい顔で階段を下りて行く。
屋上へ行くとガタガタと震えている一くんの姿があった。
「い、いい、いつきよりこえー奴は初めてだ……」
「俺らは知ってはいけないことを来て早々知ってしまったんですねー。全部若のせいですよ」
一体何をされたんだろうか。
気になる気持ちもあるが知らない方がよさそうだ。
「と、とりあえず気を改めて学校の案内をしますね。まずお2人の教室の場所とか。何組だとかわかりますか?」
「俺と若は同じ組でした。確か2年2組」
「2組なら私の隣のクラスですね。私は2年1組なので」
「おおっ!静音と隣のクラス!つーか同じ歳なら敬語じゃなくて全然いいぜ」
「俺も別に敬語じゃなくていいですよ」
そっか2人とも同じ歳だったんだ。
なんとなく3年生な気がしたけど、同じ歳なら親しみやすいかも。
「うん、じゃぁタメで。柊也も2年生だよ。柚希ちゃんは1年生」
「よろしくお願いしまーす」
「初めての後輩…!よろしくな柚希!」
「あんまり馴れ馴れしくしないでくださいねー」
「えっ…」
「はっ。若さっそく嫌われましたね。おめでとうございます」
「どこがおめでたいんだよ!?なんで!?」
誰にでもフレンドリーかなと思ってたけど、柚希ちゃんってこういう感じだったんだ。
「あ。ちょっと私、これからいっちー先輩とお話しがあるので抜けさせてもらいますね」
「は?どういうことだよ?」
「まぁまぁ。とりあえず行きますよー」
そう言って柊也の手を強引に引っ張り、階段を駆け下りて行った。
そういえば昨日からよく柊也と話してるし仲良いのかなあの2人。
ん?仲良いってことは柊也、女嫌い治ってるってこと?
喜べるはずなのに何だか…
「どうした?静音」
「え?あ、なんでもないよ。行こっか」
「おう」
よし。とりあえずは学校案内だ。

