学園祭3日目。
今日は午前に仕事、午後が自由時間だ。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
メイドの仕事は2日目になると大分慣れてきた。
まだ恥ずかしさは消えないけどね。
そして私達のクラスは1日目や2日目と変わらずの大評判のよう。
空席になることはなく、席が空くと次々と入ってくる。
「浅ちゃん、ちょっといい?」
「え?うん」
このメイド喫茶のまとめ役。
普段は学級委員の菊地さんに手招きされる。
「昨日から気になっていたんだけどね」
「うん?」
「その浅ちゃんの手首につけている黒い鉢巻き的なものは何?」
「あ、これは…」
不幸を避けるためのものです、なんて言うのも変だし。
そもそも律くん達に「このことは他には内緒に」って言われてたっけ。
「えと…ただつけてるだけ…オシャレ的な?」
いやいやいや。
自分で言ったのもなんだけど、鉢巻きをオシャレと言って手首に付けてる人なんて見たことがない。
菊地さんは苦笑いし、言いにくそうに話し始めた。
「あの…まぁ浅ちゃんの個性的なところは好きよ」
お世辞をありがとう…。
「それでね、浅ちゃんには悪いんだけどそれ外してもらえる?なんだか食べ物とかにあたりそうで怖いし…」
そう言われると確かにそうだ。
ひらひらとなってあたりそうだなと思ったし。
もしものために、ってことでつけているだけで…
一応は学園祭は始まったし、条件的なものもクリアできているから大丈夫だよね…?
「わかった。外しておくね」
「うん、ありがとう。あと少しで午前中も終わりだし、頑張りましょ♪」

