少し狭いけど、そこに座って背を後ろにある本棚にあずける。
「静音先輩、ご飯は?」
「へ?」
「俺とご飯を食べるために来たんですよね?」
「うん」
「なのに、何も持ってないじゃないですか」
そう言われ、両手を見る。
手ぶらだ。
忘れてた。
今日はお弁当じゃなく、パンにしようと途中で購買で買うつもりだったのに。
私のバカ…。
「う……忘れた…もういいや……」
「お腹空かないんですか?」
「大丈夫!空かな」
い。
と言おうとした瞬間に、タイミングが良のか悪いのか、私のお腹が鳴いた。
口を手で押さえ、笑う悠くん。
恥ずかしい。恥ずかしすぎる。
「静音先輩、面白いですよね。俺のあげますよ。部活帰りに食べようと買ってたんで」
悠くんの鞄から取り出されたのは定番の焼きそばパン。
月桜の焼きそばパンは美味しすぎると評判。
それに、人気があってすぐに売り切れてしまう。
だから一度は食べてみたいと思っていた。
「えと……いただきます…」
「どうぞ」
一口、口に入れる。
……美味しい。美味しすぎる。
焼きそばは美味しいのは勿論だけど、パンも美味しい。
ふっくらもちもち……
「はふっ…!?」
頬を急に突かれて驚いた。

