軽く自己紹介をし、サッカー部の異端派について話を聞いた。
携帯をいじっていた…橘 一輝(タチバナ カズキ)が双眼鏡を手にする。
なんで双眼鏡を持っているのかは謎だが、あえて触れない。
残り3人も何も言わねぇし。
「アイツらは…北の奴らじゃねぇか?」
「何っマジか…!?」
金髪頭の男…岸本 蓮(キシモト レン)は、双眼鏡を取り、溜っている所を見る。
「今まで会わなかったのが幸いだぜ」
「そうだね」
「会ってもボコればいいじゃん」
「嵐ちゃ~ん、ここは学校ですよ~?問題起こしたら停学じゃ済まねぇぜ」
岸本の言葉に「そっか」と納得した様子の嵐。
つーか、さっきからなんの話なのかが分からない。
「なんなんだ?北って…」
「あ。いっちーに説明してあげる、蓮が」
「え。俺がかよ…」
岸本の話によると、この月桜学園を中心として、東西南北に族があるらしい。
族の名前もちゃんとあるが、簡単に東西南北で「北の奴」とかそういう風に言っているんだとか。
そして、北と東が一番仲が悪いというかなんというか。
「で、俺らは東なわけ。ちなみに俺が総長だ。こいつが副総長」
ぼーっとしていて、あまり喧嘩に強そうじゃない…津野 海人(ツノ カイト)が副総長らしい。
「あたしも東」
「俺は元々北だったけど、こいつらと馴れ合ってたら最近追い出されて今じゃ東だ」
溜め息を吐く橘。
はっきり言って、こいつらの事情はどうだっていい。
「吉野正紀って知ってるか?」
「吉野正紀…知らねぇ。海人、いたか?」
「ううん。いない」
「あたしも知らない」
「北の奴らと一緒にいるみたいだが、俺がいた頃はいなかったな。吉野正紀なんて」
「そうか。最近って言ってたが、いつだ?」
「んー…夏休みの終わりぐらい……だったけな。まじ最近」
そんなに最近なのか。
夏休みの終わりぐらいなら、悠の様子も普通だったよな…。
橘が抜けた後に入ったって可能性はあるな。
「いっちー。何する気か分からないけど、喧嘩するなら呼んで」
「できるだけしない。したくない」
退学にでもなったら洒落になんねぇ…。

