戻ると、仁は4人に親指を立て、笑っていた。

そして私の方へ目線を向ける。


「な?あいつらアドリブ入れただろ」

「うん。良かった…」

「あとでお礼言っとけ」

「はい。勿論です」


特に上坂さん。

変態なイメージがますます強くなった感じになりました。

ごめんなさい。

そう切実に思った。


「まぁ…お疲れ。ケーキ屋も働いたもんな。無理させて悪かった」


そう言いながら私の頭をポンっと撫でる。


「ちょっと…仁のくせに謝るとか……」

「なんだ?照れてんのか?お前」

「仁になんか照れないわよ」

「まじなトーンで言うなよ」


苦笑いする仁に笑い返す。

最後は私のせいでハラハラもしたけど、成功ってことでいいのかな。