次の日。
朝から鳴ったのはアラーム音ではなく、着信音。
手探りで携帯を掴み、電話に出る。
「…もしもし……」
「おはよー。そして次からはワンコールで出てね」
「え……ん…?」
まだ開ききっていない目を擦り、誰からの電話なのかを確認する。
だが、寝起きは頭が全然回転しない。
「もしもーし?聞いてる?静音ちゃん。もしかして俺が誰か分かってない?」
「…うん」
「央だよ、央」
「あぁ……央…」
ってことは…嫌な予感しかしない。
朝っぱらから働かされるなんて絶対御免だ。
「あの…」
「ん?何?」
「電話、切ってもいいですか?」
「いいけど…家に押し掛けるよ?」
「切りません。だから来ないで」
来たら来たですごく面倒だ。
「それで…用事は?」
「うん。実はさ…」
生徒会はどうやら夏フェスで劇をすることになっているらしい。
今まで順調に打ち合わせが進んでいた。
が、問題を発見したと。
それは、人数が1人足りないらしい。
……っていうことは、だ。
「私にやれ、と?」
「さすが静音ちゃん。わかってるじゃん」
1年半程こき使わされてきたんだから、そのくらいは察しがつく。
あと、仁か央のどちらからか電話またはメールがきたときは厄介事確定だ。
「それでさ、今から来れる?ってか来て。学校」
「いやいいとか言ってなっ」
「じゃ、待ってるね~♪」
「ちょっ!!」
ブツリ…プー…プー……。
なんなのっ!?この勝手さは!
ブチ切りされたんじゃ、行くしかないじゃん!
うぅ…来年は絶対、立候補しても票入れてあげない。
そんなことを思いながら用意を済ませ、家を出た。

