「ここが柊也先輩の住んでるとこです」
悠くんに連れられ、やってきたところはマンション。
ん…なんか見たことあるような、ないような。
エレベーターで三階まで行き、奥のドアの前で止まる。
「右が柊也、その隣が咲也くん?」
「え、はい。静音先輩、来たことでもあるんですか?」
「いや…ないけど。多分」
「多分?」
「夢か何かで見た気が……」
「あぁ…デジャヴってやつですかね」
なるほど。
それなら納得かも。
インターホンを鳴らすと、小さな足音が聞こえたあと、大きな足音が聞こえ止まった。
ドアが開くと、眠そうに頭を掻く柊也の姿が見えた。
そして右手では小さな黒猫を抱えている。
「こんちはー先輩」
「朝っぱらからなんだよ…」
「いやもう昼なんですけど。…っていうか、さくの猫ですか?」
「俺の。咲也に押しつけられた感じだけどな」
悠くんは黒猫の頭を撫で、微笑む。
「にゃー」となんともご機嫌な鳴き声だ。
というか、柊也がペットを飼ってるって意外。

